なにかと問われりゃ百合が好き

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「同志少女よ、敵を撃て」ド級の百合小説だった

みなさん、こんにちは。

タイトルからして、今回は趣旨が少し異なり小説を紹介します。

あまりに面白く、個人的に最高だったんです。

 

 

「同志少女よ、敵を撃て」

本小説は、2021年アガサ・クリスティー賞を史上初の選考委員全員が最高得点をつけた小説として、発売前から話題になっていました。

そしてこれがデビュー作だそうです。

 

舞台は第二次世界大戦当時のソ連

主人公のセラフィマはドイツ軍に母を殺され村を焼かれた少女。敵へ復讐するために狙撃兵となり、戦場へ向かう。といったあらすじです。

 

舞台が第二次世界大戦で、復讐と聞くと重苦しく辛いものを感じます。

けれど、文体は読みやすく会話も軽やかで、すべてが難解複雑なわけではありません。

弾道学の知識など0なので、ミルなど距離の話や戦車や銃の話も知識がありませんが、それでも読めるのは物語が面白く、また読みやすいエンタメ要素が含まれた小説だからだと感じました。

つまり、複雑で重い話ではあれど万人受けしそうな話だということです!!

 

個人的感想

気になるのは百合部分ですよね。

百合だと聞いても男が絡んだり、最終的にはあまり納得できな終わり方をするものも世の中にはあります。

個人的にはそういった点を含めて、最高でした。

 

百合小説の最高峰(だと勝手に思っています)は、「荊の城」だと思うのです。

あれは何度見てもドキドキハラハラの後に、ああ、というラストを迎えるのです。

 

今回の「同志少女〜」もそれに引けを取らないほどのラストだと個人的には思いました。

男は出てきます。女性が乱暴された描写も出てきます。セラフィマには仲間がいて、明日もその仲間と会えるか分からない日常が続きます。

人によっては辛く読めないと判断されることもあるでしょう。

しかし、それを乗り越えた先にあるラストを読んでほしい!!!

キスシーンもあります!!!!

ネタバレが怖すぎて色々語れないのが残念ですが、教官との関係性に何かを見いだせた人は読む価値があると思います。もうそれしか言えないです。

 

2021年、老虎残夢という江戸川乱歩賞を受賞した小説も話題になりました。(こちらも百合あります)

年末に最高のエンタメ小説を読ませてもらったと思っています!

紙媒体だとハードカバーですが、最近は電子書籍もあり手軽に読むこともできますね。

これから年末にかけて、帰省や長距離移動、また休暇に入られるなど余暇を過ごす方が増えると思います。その時のお供にいかがでしょうか。